分光器といえば光を分ける装置なので、どの程度の能力があるか気になります。今回はネオンランプのスペクトルを見てみました。基本的には線スペクトルなのでピークをガウスフィットして見易くしてみました。
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何に使うというわけでもないので興味本位のことです。蛍光灯の水銀輝線を見ようと思いましたが、我が家では身の回りは全てLED化されているのでネオンランプを使うことにしました。
後で気がついたのですが、スイッチ付きのテーブルタップのネオンランプでもよかったのですが、以下の測定例があったのでサトーパーツのネオンランプを購入しました。
https://www.misasa.okayama-u.ac.jp/~masami/pukiwiki/index.php?ネオンランプのスペクトル
もっとキビキビした波形が見られると思っていましたが、かなり鈍った波形です。
分解能はスリット、グレーティング、イメージセンサが基本要素ということらしく、スリット(100μm)を変更してみることにしました。
T型の刃幅が小さい眉用カミソリを2個分解して取り付けてみました。サイズはぴったりですが刃先にガードが付いているのが残念です。100μmのスリットに合わせて手前にカミソリのスリットを置く、自分でもとても器用だったと思います。
下の図の上のグラフ白線が生データを表示したものです。ピークにはピークディテクターVIを使って赤点を売っています。かなりキビキビはしてきましたが、スリットがいい加減なのか、こんなものなのかよく分かりません。
データ処理でどこまで見やすくなるのか、輝線がガウス分布でぼやけたものとして処理したのが下のグラフです。残差は上のグラフの緑線です。
ガウスフィットでは半値全幅(FWHM)が5nmとすると良い感じだったので、いい加減なスリットでの現状はそんなものかもしれません。
半値全幅と標準偏差の関係は以下のWebサイトのお世話になりました。
https://hooktail.sub.jp/mathInPhys/fwhmsigma/
いつにも増してかなり怪しい内容ですが、一番高いピークにガウスフィットして残差データを得て、残差データで一番高いピークにガウスフィットして残差データを得て、、、、と繰り返しています。いつ終了するか見極めが難しいので、生データで最初に見つけたピーク数を上限にすることにしました。
ネオンの輝線は理科年表にあるようですが、理科年表は手元にありませんのでNISTのデータを見てみました。
https://physics.nist.gov/cgi-bin/ASD/lines1.pl?spectra=Ne&limits_type=0&low_w=500&upp_w=750&unit=1&s...
4nmぐらいぐらいずれていましたが、3カ所(640, 663, 667nm)を除き強度の強い波長と一致していました。